中央大学附属中学校・高等学校

中央大学附属中学校・高等学校

SSHとは

文部科学省では、将来の国際的な科学技術関係人材を育成するため、先進的な理数教育を実施する高等学校等を「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」として指定し、学習指導要領によらないカリキュラムの開発・実践や課題研究の推進、観察・実験等を通じた体験的・問題解決的な学習等を平成14年度より支援しています。

SSHでは高等学校等において、先進的な理数教育を実施するとともに、高大接続の在り方について大学との共同研究や、国際性を育むための取組を推進します。また創造性、独創性を高める指導方法、教材の開発等の取組を実施します。

中央大学附属高等学校の取組

中央大学附属高等学校は、平成30年度新規指定校に採択されました。本校は中央大学の附属校として、本校での理数系教育を積極的に中央大学理工学部での教育と接続させようと努めています。これは、本校が育成を目指す「次代のイノベーションを担う科学技術人材」は、大学進学後にさらに活躍できる人材であるべきだと考えるためです。
中高大10年間の一貫した科学技術人材育成のために、中央大学理工学部との連携をさらに強化し、大学教職員の本校への派遣、大学授業・施設の本校生徒への開放、本校と理工学部との高大連携事業の強化、本校卒業生の追跡調査等を進めていく中で、5年間を通して以下の活動に取り組みます。

研究開発課題

「次代のイノベーションを担う、大学進学後も活躍する科学技術人材を育成する教育課程の開発」

1.本校の科学技術人材育成の理念
  • 理数系教育を通じて、生徒の全般的な科学的能力を培う
  • 実験をはじめとする探究活動や課題研究によって課題発見・解決能力を養う
  • 分野を融合して科学を通した幅広い見方・考え方と論理的思考力を養う
  • 理数系人材に求められる国際性の育成も併せて重視する
2.具体的な取り組み
  • ①高校2・3年を対象とする課題研究を通じて生徒の課題設定・解決能力を育成する
    (課題研究や通常授業を通して、対話的・協働的な学びを積極的に取り入れる)
     →教養総合Ⅰの開発・卒業研究の充実
  • ②理科と英語科教員が実施する分野融合型授業で、科学技術人材に求められる国際性を向上させる
     →Project in EnglishⅢ for Science(必修選択科目)の開発
  • ③コンピテンシー・ベースの観点別評価体制を開発して、生徒の内面に育まれる科学技術人材としての「資質」まで含んだ評価と指導を行う
     →コンピテンシー・ベースの観点別評価体制の開発
生物実験室にてサンゴ研究
中央大学附属学校研究発表会での発表
3.「仮説の設定」から「検証方法」へ
高校1年 高校2年 高校3年

講演会の開催 理系への興味関心を高める

・学年集会・オリテン旅行・保護者会での周知徹底

・化学基礎ベースの分野融合型授業の開発

・教養総合ⅠにProject in ScienceⅠを4コース設置(課題研究)

a.マレーシアの自然調査と観光資源開拓(マレーシアランカウイ島)

b.光とオーロラの探究(フィンランド)

c.数学を英語で(カナダオタワ)

d.トレーニング科学(国内)

・教養総合Ⅲ(2019年度から)
Project in ScienceⅡを設置
(卒業研究・論文作成)
(2018年度:表現研究)
大学の講義聴講
卒論アドバイス・卒論発表
(中央大学理工学部と連携実施)
Project in EnglishⅢを設置

教養総合ⅠⅡⅢ、Project in EnglishⅢ;コンピテンシー評価
ルーブリックの開発(生徒自身も自己点検できる体制の確立)
主体的・協働的な学び(アクティブラーニング)→探究型授業や分野融合型授業の研究・開発
全科目シラバスにコンピテンシー項目を明示
SSH講演会@Chufu(本校講堂)
ボートでワシタカ類を観察(マレーシアランカウイ島)
卒業研究発表(中央大学後楽園キャンパス)
4.研究開発・評価計画
2018年度
①教養総合Ⅰ

高3の卒業研究のみだった課題研究を高2・高3にまたがって段階的な課題研究の指導を行える体制を開発する。国内外での協働的な学びを取り入れ、協調性を持った科学技術人材育成に向けた研究開発を行う。

②Chufu-compass

観点別評価を強化し、「知識・技能」及び「思考力・判断力・表現力」を伸ばし、さらに生徒の内面に育まれる「学びに向かう力・人間性」といった科学技術人材に求められる資質の観点も加えた総合的な評価体制を開発する。

③分野融合型授業

分野融合型授業を開発実践していく。科学を通じて得た知識だけでなく、それを通じて得た見方・考え方を他の分野の内容と結び付けて理解することで、新たな価値を創造できるようになる。

2019年度
④PIS Ⅱ

高2での課題研究をふまえて、高3では生徒一人一人が自分で実験設計を行う卒業研究を課す。高大連携のもと、さらに発展的な課題研究の取組みを行う「Project In Science Ⅱ」を開発する。

⑤PIE Ⅲ for Science

科学技術人材育成に特化した英語科授業を、理数系教科と英語科が共同で開発する。授業は生徒活動を主体としたPBL型授業とし、実際に科学技術の場面での活用を想定したものとする。

⑥課題の抽出

高2・高3での課題研究の実践とコンピテンシー・ベースの観点別評価の1サイクル完了の年となる。2サイクル目の実施に向けこれまでの取組みの中から課題の抽出を行う。

2020年度
⑦Rubric開発

1サイクル目で抽出された課題の解決をにらみながら2サイクル目の実践を進める。生徒たちに期待する行動がより具体的に提示されたルーブリックとなるように研究開発を進める。

⑧GPA分析

中央大学理工学部との連携による卒業生の追跡調査において、開発した教育課程を受けた卒業生とそれ以前の卒業生との比較をGPAやコンピテンシー評価分析を用いて行う。

⑨中間成果報告会

3年間にわたる研究開発の成果と残り2年間の課題を抽出し、空間成果報告会を開催する。他SSH校等多くの教育関係者との協議を通して、残り2年の取組みに向けた課題を設定する。

2021年度
⑩取組みの評価

「教養総合」と「PIEⅢfor Science」の実施、コンピテンシー・ベースの観点別評価の2サイクル目が完了する。1サイクル目と2サイクル目の比較を通してこれまでの取組みの評価を行う。

⑪ヒアリング

卒業生の追跡調査の一環として、定量データの分析だけでなく卒業生へのヒアリング調査も実施する。研究開発成果を質的にも分析し、成功事例とさらなる改善に向けた課題を抽出する。

⑫Feedback

本研究開発の各取り組みの成果を卒業生自身が大学生活の中でどのように実感できているのか、在校生に直接伝える機会を設けることで、各取り組みへのより積極的な生徒参加が期待できる。

2022年度
⑬最終報告会

SSH指定期間5年間を通して蓄積したすべての研究開発成果をまとめ、3つの仮説の検証評価を行い、本研究開発の最終成果報告会を開催する。

⑭検証と評価

本研究開発の成果について、多くの教育関係者との協議を通し、本校の研究開発成果が他の学校にどの程度まで適用可能か検証を行う。

⑮Next Issue

指定期間終了後の更なる教育課程の改善に向けた、新たな研究開発課題の設定を行う。